2020/02/14
新型コロナウイルスの影響受け 野生動物の食用を禁止する法改正
全国人民代表大会(全人代)経済法室の王瑞賀・主任は2月10日、新型コロナウイルス肺炎の流行が野生動物によって引き起こされた可能性が高いことから、むやみに野生動物を食べないようにするために法改正する意向を示した。
同日の香港メディアによると、全人代常務委員会法制工作委員会はすでに「野生動物保護法」の改正作業に着手し、常務委員会の今年の立法作業の計画に組み入れる予定だ。併せて「動物検疫法」などの改正作業を加速させるという。「野生動物保護法」は2016年に改正が行われ、特に野生動物をやたらに食用するなどの突出した問題については科学的・合理的な制度を確立した。改正後の施行によって野生動物の保護状況は改善したものの、まだ一部の問題が存在していた。
問題として検査監督と法執行の力不足から違法な野生動物取引市場の取り締まりが行き届いてないことを挙げ、多くの地方では野生動物市場がはんらんし、関連産業の規模は大きく、公共衛生・安全に深刻な抜け道を残していた。このため「野生動物保護法」などを改正し、むやみな野生動物の捕獲・食用行為を取り締まる体制を強化するという。
さらに11日の香港メディアによると、広東省人民代表大会常務委員会は緊急立法を採択し、野生動物の取引とむやみな食用を明確に禁止することを決定した。この緊急立法には県級以上に政府に権限を与えて臨時の応急行政管理措置を規定することも含まれている。
参考文献:DIGIMA